ウクライナの鉄鋼業は、欧州統合の難しい段階に入っている。戦争、物流制約、従来の輸出ルート喪失により、産業はすでに大きく変わった。今はさらにEUの貿易割当、炭素規制、内部市場への統合が課題になっている。
北アフリカや中東への物流が難しくなったため、EUはウクライナ鉄鋼の主要市場となった。したがって欧州ルールは単なる政策論ではなく、企業の生存条件である。
CBAMと実排出量
EUの炭素国境調整メカニズムは、試行段階でも商談に影響している。実際の工場データではなく標準値を使うと、ウクライナ企業の競争力が歪められる。欧州委員会はこの問題を認めており、実排出量への移行が期待される。
割当も緊張点である。ウクライナが第三国扱いのままなら、世界的な過剰能力対策の中で不利になる恐れがある。長期的にはEU内部市場への統合と脱炭素投資が鍵となる。
