ウクライナの食品価格は欧州水準に近づいているが、家計所得は同じ速度では伸びていない。パン、乳製品、肉、野菜、日用品は、以前より家計に占める割合が大きくなっている。
EUとの価格差が縮小した背景には、高いエネルギー費、複雑な物流、人件費の圧力、輸入農業資材がある。冷蔵、発電機、連続生産に依存する食品加工業者は、コストを吸収しにくい。
棚の価格が上がる理由
エネルギーは直接的な要因である。乳業、食肉加工、養鶏施設は常時冷却を必要とする。電力が高くなり、予備発電を使えば、その費用は最終価格に反映される。
肥料、農薬、設備部品、燃料、長い配送ルートも価格を押し上げる。人手不足により、運転手、倉庫作業員、技術者を維持するための賃金負担も増える。
問題は、ウクライナが欧州並みの食品価格に近づく一方で、欧州並みの所得には届いていないことだ。インフレが鈍化しても、価格下落を意味するとは限らない。市場は高い水準で安定する可能性が高い。
