2025年最初の10か月で、ウクライナの商業向け貸出残高の増加額は、2024年通年の伸びをすでに約130%上回ったと報告されている。これは、銀行が再びリスクを取り始め、企業側も単なる運転資金ではなく投資案件のために資金を借り入れていることを示すシグナルだ。
新規貸出需要の源泉
需要が特に強いのは、復興と輸出に直接関わる分野である。建材、ロジスティクス、農産物加工、エネルギー・インフラ関連、基礎製造業などが代表例だ。多くの案件では、国際金融機関や政府保証スキームと組み合わせることで、高金利や戦時リスクを部分的にオフセットしている。
銀行のリスク管理アプローチ
銀行は依然として保守的な姿勢を維持しているが、十分な流動性と資本バッファーを抱えており、それを生産的に運用する必要がある。ポートフォリオ保証や開発銀行とのリスクシェア、非 performing loan 処理のルール整備などにより、与信判断のハードルは下がりつつある。
- 2022〜2023年の緊急リファイナンスから投資・CAPEXローンへのシフト;
- 国家・国際機関による保証スキームの拡大;
- 中小企業向けのフリブニャ建て融資比率の上昇による為替リスク低減;
- EUバリューチェーンや輸送回廊に組み込まれた企業への優先配分。
投資家にとっての意味
商業向け貸出の拡大は、実体経済の回復と将来キャッシュフローへの信頼を示す先行指標といえる。銀行株投資家にとっては、適切なリスク管理が維持される限り、今後の金利収入の成長ドライバーとなり得る。
