戦時下にもかかわらず、ウクライナの商業不動産市場では新規開発が本格的に再開している。業界推計によれば、全国で合計約100万平方メートルの新しい商業床が同時に建設中だという。
新規プロジェクトの特徴
現在のパイプラインの中心は、最新のショッピングセンターや郊外型リテールパーク、オフィスやサービス機能を組み込んだ複合開発だ。停電やインフラ攻撃を踏まえ、非常用電源やエネルギー効率、柔軟な区画設計が前提条件となっている。
地域別の傾向と需要の源泉
開発の重心は比較的安全とみなされる中部・西部の都市にあり、一部の地域センターでもプロジェクトが動き始めている。需要は、戦争中も営業を続けた国内チェーン、ディスカウントフォーマット、ラストマイル物流やeコマースから生じている。
- 被災・老朽施設の置き換え需要;
- 食料品・DIYなど日常消費を支える業態の拡大;
- 段階的な市場再参入を検討する国際ブランドのニーズ;
- 商業施設を都市のサービス・娯楽ハブとして位置づける動き。
投資家にとっての意味
同時建設床100万平方メートルという数字は、商業不動産が「防御モード」から徐々に成長局面へ移行していることを示す。ロケーション、テナントミックス、保守的なレバレッジ管理を前提にすれば、中長期のインカムと戦後のアップサイドを兼ね備えたアセットクラスとなり得る。
